マイクロスコープで行う精密治療
精密な歯科治療を提供するために

肉眼の数十倍の拡大視野を誇るマイクロスコープで
精度の高い治療を実現します
マイクロスコープを使用した精密治療は、歯科医療の分野で精密な医療機器と高度な技術を提供する治療法の一つです。
この方法は、肉眼では見えない微細な部位や微細な治療を行い、治療時の患部の取り残し、歯の削りすぎを軽減し、再感染のリスクを抑えた非常に効果的です。
治療をしたのに・・・こんなことがありませんか?
- 痛み、腫れが見られる
- 根尖性歯周炎・歯根嚢胞などの病気が発症
- 根管内のむし歯の再発
- 補綴物がきれいに仕上がらない・うまく合わない
など
患部の取り残し、病院の原因菌の除去など
精密治療が出来ていないことが原因かもしれません
マイクロスコープについて
マイクロスコープとは

マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)は、歯科医療における重要なツールの一つです。肉眼の数十倍もの倍率で治療部位を拡大することができるため、肉眼では見えにくい細部まで明瞭に観察することが可能です。例えば、初期段階のむし歯の発見や、根管治療における精密な処置などに威力を発揮します。マイクロスコープの導入により、歯科治療の質は飛躍的に向上しました。
肉眼とマイクロスコープでの見え方の違い
肉眼

マイクロスコープ

マイクロスコープの使用によるメリット
- 拡大視野を得ることで治療精度が向上し、微細な部位でも確実に処置できるため、治療の成功率が高くなります
- 補綴物の隙間を減らして装着できたり、細菌や歯垢などの汚れをより確実に除去できるため、治療後の再感染リスクを低減できます
- 歯の細かな部分まで拡大表示し、録画機能により治療計画や進行を正確に把握でき、患者様に対して、治療内容や問題点を視覚的にわかりやすく説明できます
マイクロスコープを使用する治療
コンポジットレジン

コンポジットレジンとは狭い範囲のむし歯の治療後に詰め物として使用される、セラミックの粒子と合成樹脂を組み合わせた素材です。
審美性に優れ、金属アレルギーのリスクもないことから、現在多くの患者様の治療に役立っています。
Point
マイクロスコープを使用するポイント
マイクロスコープを使用して、歯の微細な部位にコンポジットレジンを正確に施す治療法です。
ダイレクトボンディング

治療部位の患部を歯科用プラスチックのレジンで埋め、歯の形を整えていく治療法です。歯を削る量を最小限に抑えながら、歯の形状や機能性を回復することができます。治療中の痛みもほとんどなく、患者様の身体的負担を軽減できるのが特徴です。
マイクロスコープを使用することで隙間ができるリスクを抑え処置できます。
Point
マイクロスコープを使用するポイント
マイクロスコープを使用することで隙間ができるリスクを抑え処置できます。
補綴形成・修復治療

むし歯治療や根管治療が完了した後は、補綴治療が行われます。補綴治療とは、失われた歯の機能を回復するための治療法です。具体的には、むし歯によってできた窩洞を詰め物で埋めたり、大きく損傷した歯を被せ物で覆ったりすることを指します。補綴治療は、歯周病治療や咬合治療など、他の治療がすべて終了した後に行われる最終段階の治療です。
Point
マイクロスコープを使用するポイント
- マイクロスコープを用いれば、むし歯の状況を細部まで確認できるため、細菌に感染した部位のみを必要最小限だけ取り除けます。その後、詰め物や被せ物を装着する際も、歯と修復物の間に隙間が生じるのを防ぐことが可能です。隙間があると、そこに細菌が蓄積し、二次う蝕や歯周病の原因となる可能性があります。マイクロスコープを用いた精密な補綴治療により、歯と修復物の適合性を高め、健康な口腔環境を保つ効果が期待できます。
精密根管治療

マイクロスコープを利用した精密根管治療とは、根管内部を拡大表示し、通常の根管治療よりも微細な部位まで確認しながら治療を行うより精度の高い方法です。
この治療法のメリットは以下の通りです。
- 治療期間/回数
- 期間は歯の状態、部位などによって数カ月~1年以上と変動します
- 費用
- マイクロRCT+ファイバーコア
前歯部 143,000円(税込)
小臼歯 165,000円(税込)
大臼歯 187,000円(税込)
Point
マイクロスコープを使用するポイント
- 歯の根管内部の微細な構造や病変を正確に確認できるため、治療の精度が向上します。
- 微小な根管や細菌などを見つけやすくなり、根管内部の徹底的な清掃や治療が可能となります。
- 患者様にとっても痛みや不快感が少なく、治療の成功率が高くなることが期待されます。
メリット
- 抜歯をすすめられた場合でも歯を残せるケースがあります
- むし歯の再発防止に繋がります
- 神経を除去するためむし歯による痛みがなくなります
デメリット
- 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかります
- 来院が複数回に及ぶことがあります
- 根管治療後、熱や痛みが出る場合があります
- 複雑な根管の場合、治療の成功率は下がる傾向があります
破折

歯の破折とは、歯が外部からの力や内部のストレスによって折れることを指します。マイクロスコープを使用するポイントは以下の通りです。
Point
マイクロスコープを使用するポイント
- マイクロスコープを使用して破折した歯を詳細に観察し、破片の状態や歯の損傷範囲を確認し、破片を取り除けます。
- 歯の形状や咬合を確認しながら調整できるため、歯並びを再構築する際、コンポジットレジンやセラミックなどの材料を使用し、より正確に歯を修復できます。
歯髄保存治療

歯髄保存治療とは神経部分に及ぶほどの重度のむし歯になっても、歯髄(歯の神経)をすべて摘出(抜髄)することなく、感染している歯の神経に部分だけを取り除き、歯髄をできる限り保持する治療法です。
特にむし歯治療中に歯髄が露出した場合でも、すぐに神経を抜くのではなく、MTAセメントを用いた治療法を選択肢としてご提案するのが当院の特徴です。
- 治療期間/回数
- 期間は歯の状態、部位などによって数カ月~1年以上と変動します
- 費用
- VPT歯髄保存処置 55,000円(税込)
メリット
- 抜歯をすすめられた場合でも歯を残せるケースもあります
- むし歯の再発防止に繋がります
- 神経を除去するためむし歯による痛みがなくなります
- 神経まで達したむし歯の進行を抑えることが期待できます
- 神経を抜かずに歯を残せるので健康な歯を維持できます
デメリット
- 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかります
- 来院が複数回に及ぶことがあります
- 根管治療後、熱や痛みが出る場合があります
- 複雑な根管の場合、治療の成功率は下がる傾向があります
- すべての症例に歯髄保存療法が適用できるわけではありません
- 使用している薬にアレルギーがある場合は適用できません
歯髄を守る理由とは
歯髄には血管や神経が豊富に含まれており、歯の栄養供給と維持ができる
歯髄には神経が通っているため、外部からの刺激や対感染痛みを感じることができる
歯に血管を通して栄養を生き渡らせる「歯の健康維持」
Point
マイクロスコープを使用するポイント
歯髄を保存することは、非常に繊細な作業を要します。歯髄は細く、屈曲し、分岐した構造をしているため、肉眼では詳細な観察が困難です。だからこそマイクロスコープが役に立ちます。マイクロスコープにより視野を拡大すれば、歯髄の内部を詳細に観察しながら、感染した部分のみを的確に取り除けます。
歯周外科治療
歯周病が重度に進行した場合、通常の歯石除去や口腔衛生指導だけでは対応が困難なケースがあります。しかし、現代の歯科医療では、歯周外科治療を適切に行うことで、歯を抜かずに保存できる可能性が高まっています。歯周外科治療は、歯を失うリスクを軽減し、口腔機能の維持に大きく貢献します。
外科処置には2つに分類できます。1つ目はフラップ手術、2つ目は歯周組織再生療法です。
- フラップ手術
- 歯周組織再生療法
となります。
フラップ手術について

フラップ手術は、歯肉を切開し、歯周ポケットの深部を直視下で徹底的に掃除する方法です。歯周病が進行すると、歯と歯肉の間に深い歯周ポケットが形成され、そこに歯石や細菌が蓄積します。ブラッシングだけでは除去が困難なため、歯肉を切開してポケット内を露出させ、汚染物質を取り除くのです。
Point
マイクロスコープを使用するポイント
歯周ポケットの深部は肉眼では詳細な観察が困難です。しかしマイクロスコープを使用すれば、歯石や細菌を見逃さずに、取り除くことが可能です。
歯周組織再生療法について

歯周組織再生療法は、歯周病によって失われた歯槽骨や歯肉を再生させる治療法です。フラップ手術などで歯周病の原因となる細菌を除去しても、失われた支持組織はそのままでは回復しません。そこで、特殊なタンパク質を用いて、歯を支える土台となる組織を再生させる必要があるのです。
- 治療期間/回数
- 期間は歯の状態、部位などによって数カ月~1年以上と変動します
- 費用
- 歯周組織再生療法(エムドゲインのみ)55,000円(税込)
骨材も使用する場合 33,000円(税込)
Point
マイクロスコープを使用するポイント
マイクロスコープは、肉眼では見えない細部まで鮮明に映し出すため、歯周組織再生療法においても、歯周ポケットの奥深くまで入り込んだプラークや歯石を確実に除去し、繊細な処置を可能にします。これにより、歯周組織の再生を促進し、歯の寿命を延ばす効果が期待できます。
歯根端切除術
根管治療を行っても改善が見られない場合、根尖部に感染源が残存している可能性があります。このような場合、歯根端切除術を行い、感染源を取り除かなければなりません。根管治療では到達できない深部の病変に直接アプローチすることで、歯を保存する可能性が高まります。
Point
マイクロスコープを使用するポイント
歯根端切除術において、マイクロスコープの活用は、治療の精度と成功率を大きく向上させます。肉眼では確認が難しい根尖部の微細な感染源も、マイクロスコープの高倍率と照明下で鮮明に捉えることが可能です。的確に感染源を取り除くことができれば、再感染のリスクを大幅に低減し、歯を残せる可能性を高められます。従来の肉眼による手術と比較して、マイクロスコープを用いた歯根端切除術は、より精密で確実な治療を提供できるため、近年ではその有用性が広く認められています。
マイクロスコープを活用する技能の重要性

マイクロスコープは高度な医療機器ですが、その性能を十分に発揮するためには、術者の技量が不可欠です。機器の導入だけでなく、それを効果的に活用できる術者の知識と技術が求められます。精密な操作と適切な判断力を持つ歯科医師の下で初めて、マイクロスコープの真価が発揮されるのです。そのため、当院ではスタッフが日々研鑽を続け治療技術向上に努めています。