マイクロスコープで行う根管治療

大切な歯を抜かずに残す
歯の内部の細菌を除去し、歯を救う最後の砦

根管治療は、むし歯が歯の神経（歯髄）まで進行し、炎症や感染が起きてしまった場合に、歯を抜かずに残すための治療法です。歯の根っこの中にある、歯の神経が通っていた管（根管）から、感染した神経や細菌を徹底的に除去し、洗浄・消毒することで、歯の機能を回復させます。
町田のKIRIN歯科クリニックでは、マイクロスコープやCTなどの精密機器を活用することで、肉眼では見えない複雑な根管の内部までを正確に把握し、より精度の高い治療を提供しています。

根管治療について

根管治療とは

歯の内部には、神経や血管（歯髄）が通っています。この歯髄が、深い虫歯や歯のひび割れ、過去の打撲などが原因で細菌に感染し、炎症を起こしてしまうことがあります。この状態を放置すると、ズキズキとした激しい痛みが出たり、歯の根の先に膿が溜まって歯ぐきが腫れたりします。場合によっては、リンパ節が腫れたり熱が出たりと、お身体全体に影響が及ぶことも少なくありません。根管治療は、家づくりに例えるなら「基礎工事」にあたる、非常に重要な治療です。どんなに立派な家（被せ物）を建てても、その下の基礎がしっかりしていなければ、家は長持ちしません。同様に、細菌に汚染された歯の根の中を徹底的に洗浄・消毒し、再び細菌が入り込まないように隙間なく密閉することで、歯の土台を固めます。この治療を精密に行うことで、歯を長持ちさせ、将来的な抜歯のリスクを大きく減らすことができるのです。

根管治療の流れ

1. Step01

   神経まで虫歯が進行した歯

   

2. Step02

   感染した部分を丁寧に削る

   

3. Step03

   感染した歯髄や膿の除去

   

4. Step04

   薬剤を使用して洗浄、殺菌

   

5. Step05

   根管充填後、土台を作り、被せ物をセット

   

当院で行う精密根管治療の3つの特徴

精密根管治療の成功率を高め、患者様の大切な歯を1本でも多く残すために、当院では以下の機器と処置を標準として治療を行っています。

マイクロスコープ（歯科用顕微鏡）による高精度な治療

歯の根の中にある根管は、非常に細く、複雑に枝分かれしているため、肉眼で完全に把握することは困難です。当院では、脳神経外科の手術にも用いられるレベルの「カールツァイス社製マイクロスコープ」を導入しています。肉眼の最大20倍以上にまで視野を拡大することで、これまで見えなかった根管の内部構造や、感染した部分を正確に特定。汚染された組織の取り残しを防ぎ、クリーンな状態にすることで、治療の精度を飛躍的に高め、再発リスクを最小限に抑えます。

マイクロスコープ

Point

マイクロスコープを使用するポイント

• 歯の根管内部の微細な構造や病変を正確に確認できるため、治療の精度が向上します。
• 微小な根管や細菌などを見つけやすくなり、根管内部の徹底的な清掃や治療が可能となります。
• 患者様にとっても痛みや不快感が少なく、治療の成功率が高くなることが期待されます。

歯科用CTによる立体的で正確な診査・診断

従来のレントゲンは二次元的な平面の画像のため、歯の根の複雑な形や、病巣の正確な位置・広がりを把握するには限界がありました。

当院では歯科用CTを用いることで、歯や顎の骨を360度あらゆる角度から立体的に確認し、根管の数や走行、破折の有無まで詳細に診断します。治療前にCTで正確な情報を得ることは、安全で確実な治療計画の立案に不可欠です。これにより、治療の無駄をなくし、より予後が良い治療の提供を可能にします。

ラバーダム防湿による徹底した感染対策

根管治療の成功は、いかに「無菌的」な環境で処置を行えるかにかかっています。治療中に唾液に含まれる細菌が根管内に侵入すると、再感染を引き起こし、再発の原因となってしまいます。当院では、治療する歯以外をゴム製のシートで覆う「ラバーダム防湿」を徹底しています。これにより、唾液や細菌の侵入を確実に防ぎ、清潔な環境下で治療を行うことが可能です。治療の成功率を最大限に高めるための、非常に重要なステップです。

治療期間/回数

期間は歯の状態、部位などによって数カ月～1年以上と変動します

費用

マイクロRCT+ファイバーコア
前歯部 143,000円（税込）
小臼歯 165,000円（税込）
大臼歯 187,000円（税込）

Merit

メリット

• 抜歯をすすめられた場合でも歯を残せるケースがあります
• むし歯の再発防止に繋がります
• 神経を除去するためむし歯による痛みがなくなります

Demerit

デメリット

• 自費診療になるため、保険診療に比べ費用がかかります
• 来院が複数回に及ぶことがあります
• 根管治療後、熱や痛みが出る場合があります
• 複雑な根管の場合、治療の成功率は下がる傾向があります

根管治療のよくある質問

Q「精密根管治療」とは、通常の保険の根管治療と何が違うのですか？

A一番の違いは、**「治療の精度」**です。精密根管治療では、主に以下の3つの点で保険診療と大きく異なります。
マイクロスコープ（歯科用顕微鏡）の使用: 肉眼では見えないほど暗く複雑な歯の根の中を最大20倍以上に拡大し、明るい視野で治療します。これにより、感染源の取り残しを劇的に減らし、再発リスクを最小限に抑えます。
歯科用CTによる三次元的な診断: 従来のレントゲン（二次元）では分からなかった根の形や病巣の広がりを三次元的に正確に把握し、より的確な治療計画を立てることが可能です。
ラバーダム防湿の徹底: 治療する歯以外をゴムのシートで覆い、唾液に含まれる細菌が根管内に侵入するのを防ぎます。無菌的な環境で治療を行うことは、成功率を高める上で不可欠です。 これらの高度な設備と時間をかけた丁寧な処置により、歯を救う可能性を最大限に高めるのが精密根管治療です。

Qなぜ精密根管治療は自費診療（保険適用外）なのですか？

A現在の日本の保険診療制度では、根管治療にかけられる時間や使用できる材料・器具に厳しい制約があるためです。 マイクロスコープや歯科用CTなどの高度な設備投資、そして一人の患者様に十分な治療時間を確保し、再発させないための最善の材料を使用するには、保険診療の枠内では対応が困難となります。 当院では「抜歯しかない」と言われた歯を一本でも多く救い、その歯が長期的に機能することを目指しているため、成功率を最大限に追求する自費の精密根管治療をご提供しております。

Q他の歯科医院で「抜歯するしかない」と言われた歯でも、残せる可能性はありますか？

Aはい、その可能性は十分にあります。ぜひ諦める前に一度、町田のKIRIN歯科クリニックにご相談ください。
抜歯と診断されるケースには、根の先で膿が大きく溜まっている、根管が石灰化して塞がっている、過去の治療で歯に穴が開いているなど、複雑な要因が絡んでいます。 マイクロスコープを使えば、肉眼では見つけられなかった追加の根管や、ひび（クラック）の有無、感染源などを正確に特定し、精密な処置を施すことが可能です。これまでにも、多くの「抜歯宣告」を受けた歯を救ってきた実績がございます。

Q精密根管治療の成功率はどのくらいですか？

A一般的な保険の根管治療の成功率は30％～50%程度と言われることもあるのに対し、マイクロスコープなどを用いた精密根管治療では、状態にもよりますが、成功率は約60~80％となります。 もちろん100%ではありませんが、感染源を徹底的に除去し、精密に封鎖することで再治療のリスクを大幅に下げることができます。

Q治療にかかる期間や回数はどのくらいですか？

A症状によって異なりますが、通常は数回程度で根管治療を完了します。期間は歯の状態、部位などによって数カ月～1年以上と変動します。自費の精密根管治療では、1回の治療に60分〜90分という十分な時間を確保します。これにより、1回あたりの治療密度が高まり、結果として通院回数を少なく抑えられる場合が多くなります。治療開始前に、歯科用CTの診断結果をもとに、具体的な治療計画と回数の目安をご説明いたします。

Q治療中に痛みはありますか？

A治療中は局所麻酔をしっかりと効かせますので、痛みを感じることはほとんどありません。ご安心ください。 むしろ、マイクロスコープで原因を正確に特定し、丁寧に感染源を取り除くため、治療後の痛みや腫れを最小限に抑えることにも繋がります。痛みに不安がある方は、遠慮なくお申し付けください。最大限配慮して治療を進めます。

Q精密根管治療で残した歯は、どのくらい長持ちしますか？

A精密根管治療で歯の根を健康な状態に戻し、さらに精度の高い土台と被せ物（クラウン）で適切に補強することで、他の健康な歯と同じように長く使い続けることが期待できます。 根管治療後の歯は、神経がないためもろくなっています。そのため、歯が割れるのを防ぎ、細菌の再侵入を防ぐ「被せ物」の精度が、歯の寿命を大きく左右します。 当院では、根管治療から土台、被せ物まで一貫して精密な治療を行うことで、歯の長期的な安定を目指します。治療後の定期的なメンテナンスも非常に重要です。

Q精密根管治療の費用は、どのくらいかかりますか？

A精密根管治療の費用は、治療する歯の種類（前歯・小臼歯・大臼歯）や、根管の数、症状の複雑さによって異なります。詳しい料金については、費用をご確認ください。自費診療は保険診療に比べて高額に感じられるかもしれませんが、成功率が高く再治療のリスクを大幅に減らせるため、長期的に見れば歯を守るための価値ある投資と考えております。 また、自費診療の費用は医療費控除の対象となりますので、確定申告をすることで税金の還付を受けられる場合があります。ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

Q治療後に痛みや腫れが出ることはありますか？

A根管治療は、歯の根の先の病巣をきれいにする処置のため、治療後に一時的な炎症反応として痛みや腫れ、歯が浮いたような違和感が出ることがあります。 通常、この痛みは2〜3日程度で落ち着き、長くても1週間ほどで和らいでいきますのでご安心ください。痛み止めを処方しますので、痛む場合は我慢せず服用してください。 当院の精密根管治療は、細菌の取り残しを最小限に抑え、歯への負担も極力少なくするため、治療後の痛みが出にくいのが特徴です。万が一、痛みが長引いたり、我慢できないほど強く痛む場合は、すぐにご連絡ください。

Q一度、根管治療をした歯が再び痛むのはなぜですか？（再根管治療）

A過去に根管治療を受けた歯が再び痛んだり、歯ぐきが腫れたりする場合、根管内に細菌が残っていたり、新たに細菌が侵入してしまった**「再発」の可能性が考えられます。保険診療の範囲では、複雑な形状の根管の隅々まで完全に清掃・消毒することが難しく、残念ながら再発のリスクが残ります。 当院では、マイクロスコープと歯科用CTを駆使して再発の原因を徹底的に特定し、汚染された古い充填材や細菌を除去する「精密再根管治療」**にも力を入れています。他院で「再治療は難しい」「抜歯しかない」と言われた場合でも、歯を残せる可能性がありますので、諦める前にぜひ一度ご相談ください。

町田で根管治療をご希望の方へ

KIRIN歯科クリニックでは、重症化した虫歯で歯を失わないよう、マイクロスコープ、CT,ラバーダムなどの先端機器を駆使し、再発率の軽減、抜歯の回避に努めた根管治療を実施しております。町田で精密根管治療をご希望の方は、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。

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